1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:22:23 ID:lKIOMG35F
2014年2月
12月に交通事故にあい、
自宅療法ということで身動きが取れなかった俺は暇を持て余していた。
身体とは正反対に躍動的なマウスカーソルを駆使して、
俺はとある暇つぶしサイトを見つける。
『すかいぷちゃんねる』
目的意識も、向上心も持たない
ただただ暇と時間を持て余した人間が
「skype」を使って話す相手を昼夜求めあう
ネット界隈のアンダーグラウンド。
ネトゲやネットコンテンツをあらかた遊びつくしていた俺は
ここで暇をつぶすことに決めた。
そしてただやみくもに暇をつぶすのではなく、
何事も目的をもったほうが面白い、とのことで、女性をターゲットにしてみた。
女性を口説き落とす。このすかいぷちゃんねるというサイトを介して女性を口説き落とそう。
そう決めて俺はサイトに書き込まれた「話し相手募集」という文言に目を通して行った。
この話はそこで出会った一人の女との出会いから別れまでを綴った、ノンフィクション物語である。
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:25:48 ID:lKIOMG35F
結果から話すと、俺は2月から4月までの間に、3人の女性と付き合うことになる。
すかいぷちゃんねるの「そういう部分での」手軽さは、言うまでもないが
そこにいる女性はもれなく「地雷」なので、
まともな恋愛・お付き合いをしたい方には決してお勧めできない。
そして今回付き合った三人も、勿論全員地雷。地雷中の地雷。
18歳にして援工経験ありの挙動不審女。
29歳にして、高卒フリーター元彼大好き女。
そして今回の主役であり対戦車用級の地雷、
16歳にして超絶ビッチ。援工経験あり。
声と顔のギャップにスカイツリー並の高低差がある能面女。
もしこの2か月の俺に異名をつけるとするなら「ゲテモノ好き」と異名がつくだろう。
さすがアンダーグラウンド。住み着く女性もまた、深海魚のようなゲテモノぞろいだ。
20歳と29歳に関しては、即日付き合えた。
これは俺がすごいとかそういうことではなく、そのレベルの女性だということだ。
好きだと言えば、好きになってくれる。ワンパンKO。
この二人は今でも付き合いがあるが、話すような内容でもないので割愛。
ただ、どちらも人間としてカスだということを述べておく。
無論、女遊びを好んでするような俺もカスだということは、わざわざ言うまでもない。
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:27:30 ID:PUosxa21P
18歳なのか20歳なのかはっきりしたまえ
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:28:15 ID:lKIOMG35F
そして今回主役の16歳。
「暇つぶし相手募集 からむーちょ☆」とかいう、今時の言葉での募集文だったと思う。
下手な鉄砲数打ちゃ当たるとはよく言うもので、
特に何も考えず無造作にコンタクトを追加し、チャットを開始する。
すかいぷちゃんねるの女性はこのチャットで話し相手を「選定」する。
選定、というのは、すかいぷちゃんねるに女性が1度募集文を書くと、
平均して20件近く、男性からの「話しましょう^^」という応募(コンタクト)が来る。皆必死だ。
そしてその1/20を勝ち抜いた猛者だけが、女性との通話にありつける。俺も必死だ。
このチャットはいわば、就活でいう面接に他ならない。
ここで手を抜くと、おそらく永久に通話にはつなげれない。
一言一句、読み落とすことなく、相手に合わせつつ、対応していく。
>>4 18歳ですサーセンwwww
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:29:24 ID:lKIOMG35F
俺「ばんわっ すかちゃん(※すかいぷちゃんねるの略)からっ からむーちょおおおお」
相手に合わせることが大事である。
16歳「ばんわーwテンション高いねw」
俺「そう?君からチャット返ってきたことが嬉しいからね!」
16歳「うけるw」
心にもない言葉を適当に並べ、相手の機嫌を取っていく。
ファーストコンタクトの印象はとても大事だ。
俺「そんな暇なら俺とジェンガしよーよ。ジェンガ。世界ランカー目指してんだよね」
16歳「世界ランカーとかあるのw」
俺「あるある。今のとこ俺一人だけだけど」
16歳「うけるw」
高田順次ばりの適当発言で、相手の緊張をほぐし、突っ込ませることで、相手に優位性を与える。
なんてことは考えてない。ノリが良ければ大体おkだ。
16歳「ってか通話しよーよw」
俺「うす」
相手から通話しようと言ってくるまで、チャットで粘ったほうがいい。
ガッつく男はごまんといる。なのでがっつかないことで、他の男(競争相手)との差別化を図る。
「あれ?この人他の人と違う」と思わせれば勝ちゲーだ。
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:30:33 ID:lKIOMG35F
そんないつもの流れを経て、この16歳との通話が始まる。
長い長い、今日までのお付き合いが、ここから始まったのだ。
さてこの16歳、名前をゆいかとする。
ゆいかとの通話をつないで一瞬で悟る。
「あっ こいつ男食ってる」
声が可愛い。すごくかわいい。あの花というアニメのめんまのような声だ。
というか、めんまの声だ。すごくあざとい声。
ゆいか「こんばんわーw」
俺「うーっす 今年入って初めて人と話したわー。初しゃべり」
ゆいか「うけるww」
適当発言はここでもキープ。
というか、マジでこのゆいか、声かわいい。作られたかわいさだが。
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:31:13 ID:lKIOMG35F
が、ここで声を褒めてはならない。
すかいぷちゃんねるにいる女は、そのほとんどが、「数多の男と」話してきてる。
ゆいかも例外ではなく、その結果何人の男達に「声かわいいね」という言葉を言われてきたことやら。
その言葉を発した瞬間「あ、こいつも他の男と同じか」と思われ、試合終了のゴングが鳴りだす。
他の男性との差別化は、とにかく重視しなければならない。
少ない女性に群がる大量の男の図が容易に成り立つ、ネット界隈ならではの攻略術。
と、ここまでネットでの出会い方ハウツーを交えて書いてきたが
そんなことを書いちゃう程度には、女性に対しての心得があると自負している。
だからこそ、女遊びをしようと考えたのだけど。
ゆいかと出会った日。この日は2月初頭。
そして、ゆいかと付き合ったのが3月初頭。
「女性に対して心得がある」なんて自称してみたが、
このゆいか「落ちる」までに1か月を要しているのだ。
自惚れのような発言だが、俺が1か月もかかった。
そんな攻略難易度の高いゆいかと、挑戦者の俺の
激闘の一か月の模様をお伝えしたい。
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:32:55 ID:lKIOMG35F
まずは合わせた。合わせまくった。
いかんせん、ゆいかの年齢は16歳。俺の年齢は22歳。その差6個。
俺が小学校の校庭でう○こつついて遊んでるときに生まれた人種だ。
そんな俺の年上感性で話を進めて
「最近世界情勢にとても興味があってクリミアでの紛争がどうなるものか、とても気になるよね。君の所見は?」
なんて聞いた所で「くぎみや?声優かな?」となって終わりである。
年下との付き合い方「どんなくだらないことにも、ひたすら同調する」これを徹底する。
ゆいか「osu(音ゲー)超楽しいんだよー!一緒にやろー!」
俺「ッベー!タノシィィ!超タノシィィィ(テレビ見ながら)」
ゆいか「SA(ネトゲ)も一緒にやろー!あたし強いんだよー!」
俺「ッベェェ!ツエェェェ!ゆいかマジッパネエエエ(スマホポチポチ)」
ゆいか「みてみてこれ作ったのー☆(なんかよくわからんご飯写メ)」
俺「ッベェェェ!ウマソー!超ウマソオオ!(寝ながら)」
と、こんな感じでひたすら同調して若干オーバーリアクションじゃね?ぐらいはしゃいであげる。
そうすると年下女子は喜ぶ。マニュアルだ。
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:34:09 ID:lKIOMG35F
そんな感じで接していると、
ゆいか「ほんとお前って子供みたいw」
こんなことを言うようになる。
そしてこのセリフを言わせればしめたものである。
年の差を感じさせず、年下に優位性を持たせてあげることで、
日常的に同じ目線での会話が可能になる。
目線が違えば、心も開いてくれない。
幼稚園児と話すとき先生がしゃがんで話すような感じだ。
そんな恋愛ハウツー通りの接し方を徹底し、気に入られる。
その後数日にわたり、四六時中二人で遊び続ける。
全ては順調だ。じゅんちょ・・・?
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:34:56 ID:lKIOMG35F
ゆいか自身のリアクションや、数日間のやりとりは、順調そうに見えた。
向こうは楽しんでる。楽しむ俺を見て、楽しんでる。
しかし、何かが違う。何か、違和感を感じる。
俺「やっぱゆいかと遊ぶとくっそおもろいわーw
マジで初めてやることばっかで新鮮!><」
次にお前は『わたしもーw』という。
ゆいか「へーw」
俺「・・・?うん」
俺「つーかマジで色んな遊び知ってんね!
こんなおもろい遊びあるとか俺人生損してたわ><
ずっと二人で遊び続けれたら、俺これ以上の幸せはないわー!」
次にお前は『嬉しい///』という。
ゆいか「お、おうw」
俺「・・・?うん。。。」
何かがおかしい。普通の女子(ネット界隈の)なら、
全裸で土下座して抱いてとせがむレベルの台詞を吐いてるのにも関わらず
それに対する反応が薄すぎる。脈なしなのか・・・?
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:35:37 ID:lKIOMG35F
いや、脈なしにしては日常的な連絡の頻度は高い。
むしろ明らかに24時間、俺と一緒に居たがってる。それは伝わる。
ご飯食べるといっても『食べてる最中も通話したい!』なんて台詞、
脈なしならでないはずだ・・・
なんだ・・・?
そんな違和感を感じつつ、3日が経過した。
ネットを通じて、osuやSA、更にマインクラフトといったゲームを二人で遊びつくす毎日。
更にゆいかは定時制に通っていたので、授業らしい授業のない定時制高校にいる間は
ラインでやり取りし、お互い読書が好きなので、一緒の本を同時進行で読み、感想を述べ合う。
秒速5センチメートルみたいな。
ノートに文字を書き、それを写メで撮影して、疑似文通などもした。
全ては順調。順調だった。
日常に違和感はない。明らかに彼女は俺に好意を持っている。
持っているはずなのに・・・。
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:36:27 ID:lKIOMG35F
そしてここまででゆいかに関しての情報もある程度得ることもできた。
・北海道に住む16歳、高校中退しての定時制に通う学生であること
・母子家庭であること
・サドンアタックというゲームが一番好きで、友人はそのゲーム内での友達が主なこと
・現在彼氏はおらず、ネット恋愛も「多少は」してきたということ。そして「初体験はまだ」ということ。
そんな順風満帆な「楽しい毎日」が続き、夜は沢山話をした。
ゲームのこと、私生活のこと、家のこと、色々と聞いた。
そしてゆいかと出会って7日目。
いつも通り夜中、話しこんでいるときに
俺の違和感の謎を解く発言が、ゆいかの口から出た。
「人が信用できない」
なるほど。なるほど、と。
聞けば、男性から言い寄られることは、やはり沢山あったようだ。
下は同年代、上は30歳まで。幅広い層の男性から、彼女は好意を寄せられていた。
そのたびに甘い言葉で口説かれた。なるほど、と。
俺のマニュアルが響かなかったのも、無理はない(震え声)
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:37:39 ID:lKIOMG35F
確かに彼女は声はかわいい。
声がその人の情報の大部分を占めるネットでは、ゆいかはモテるだろう。
そして、そんな声に惹かれた浅はかな男達から、愛の言葉を受けるたびに
「お前らは私の何を知ってるんだ」と思えて仕方がなくなったらしい。
確かに俺が「声がかっこいいから好き」と言われても、ピンとこない。
表面的な部分に好意を寄せられても、内に響くことはない。
しかしそうあっても、ここは譲れない。
人から好意を寄せてもらう簡単な方法は、好意を寄せることなのだ。
彼女に対する好意は定期的に口にし、そして遊ぶ時は、オーバーリアクションを。
これを徹底し、継続する。
疑似的にモテるタイプは、自分に興味が失せた相手を追う習性はない。追わずとも、次が来るからだ。
ここは押していくしかない。持久戦だ。
ゆいかとの遊びは俺にとってただつまらなかった。
だから楽しいと思い込んだ。例の切れたナイフ芸人のごとく、リアクションもとり続けた。
Skypeの「画面共有機能」を利用し一緒に観るDVDも、
彼女のチョイスのあまったるーい学園恋愛物が主で、
退屈さより、睡魔との闘いだった。
彼女は決して俺が好きなサスペンス物の洋画を選ばないのだ。
それでも付き合い続けた。笑い続けた。褒め続けた。
全ては、ゆいかを落とすために。
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:38:55 ID:lKIOMG35F
そうして10日が立ち、世間はバレンタインの準備でにぎわっていた。
俺とゆいかの会話にも、自然と話題に上った。
ゆいか「バレンタインだねー」
俺「だなー」
ゆいか「誰かからもらうの?w」
俺「生まれてこの方まともにチョコとかもらったことねーわ」
ゆいか「ほしい?w」
俺「え!?くれんの!!?」
ゆいか「うーんw別にいいけどw」
俺「マジで!めっちゃ嬉しい!!!」
ここでもオーバーアクションは忘れない。
ゆいか「そんな大したものじゃないよ?w」
俺「いや、もらえるだけで嬉しいよ!本気で!」
ゆいか「普通のでいいの?」
俺「全然!むしろ普通のじゃないってどんなよw」
ゆいか「いやー、何人かにも渡すから、まとめて作ろうかなーっと。だからふつーのw」
俺「あー・・・なるほど」
正直、おもしろくはない
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:39:56 ID:lKIOMG35F
俺「別にいいけど、愛とかこめろよー?w」
ゆいか「えーw愛はこめれないw」
俺「んじゃ、念とかさ」
ゆいか「念ってw」
俺「他と一緒に作るんはいいけど、どうせなら一風変わったの欲しいな」
ここにきて、ゆいかに群がる他の男達と同列に扱われるのは心外だ。
「特別対応」を志願する。
ゆいか「一風変わったのって?」
俺「んー、なんか少し手くわえたりとか」
ゆいか「あー・・・血入りとかどう?w」
俺「まさかwww」
ゆいか「だよねwww」
俺「いいんじゃねww」
ゆいか「まじでwwwまぁ別にいいけどww」
俺「まじでwwww えっ」
ゆいか「wwww」
こうして、「血のバレンタイン」が開幕した。
全ては「特別な存在」になるための前準備として。
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:41:07 ID:lKIOMG35F
それからなぜか「私もお前の血入りチョコが欲しい」という要望が出され、
俺もチョコレートを作る羽目に。血入りの。
更に「どうせならもっと趣向を凝らそう」ということで、
血に加え、髪の毛・爪・皮膚・唾液が追加される。
正直この時点でゆいかの俺に対する好意は一定レベルに達したと言える。唾液って。
チョコや包装紙と言った材料の購入過程から、
チョコ作りの作業工程まで、LINE通話で話しながら、二人で作った。
血入りチョコに関しては今までにも何度か食べさせられたことがあるが、
自分が作るのは初めてだったので結構おもしろかった。痛かったが。
鬼気迫る行動に思えるが、お互い「血入りチョコを作る」という逸脱した行為を楽しんでいた。
娯楽ジャンキー。
「非日常をもっと」というお互いの希望をかなえるために、「更に趣向を凝らそう」となった。
その結果ゆいかのチョコレートには、ゆいか自身の唾液が大量に。
そして俺のチョコレートには「男性特有の例の物」が混入された。
何を混入したのかは、察していただきたい。ちなみにこれは本人にも言ってない。
そうして出来上がったチョコを送りあうために、お互いの住所と本名が交換される。
ゆいかの住む北海道と言う途方もなく距離のある土地に対して、
改めて「この恋愛はねーわ」と実感させられる。
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:42:43 ID:lKIOMG35F
迎えたバレンタイン当日。
お互い、朝か夕方かの違いで「血とか色々入りチョコレート」が手元に届いた。
男女関係を人並みに経験してきた俺でも「このチョコレート」を食べるという行為、
そして食べさせるという行為には、謎の高揚感を感じざる得なかった。
お互い通話で確認しつつ、食べる。食べた。
うまかった。普通にチョコレートでした。内容物はさておき。
この狂気のチョコレート交換をきっかけに、
俺達は遠距離特有の交友を楽しむ仲に発展していた。
・色々な物の郵送しあい
(交換ノート・お互いの着ている(着ていた)服
枕、枕カバー・地元特有のポイントカード類・お土産等々)
・日常風景の写メ交換、何をしているかの詳細な報告
・地元や親族関係の話等々
話を聞き、物を交換していくことで、彼女の中に確実に俺を植え込んでいく。
枕カバーは本当にいいにおいでした。
彼女の、俺に対する好意は確実なものになっていった。
他にも
・別でチョコレートを送る人がいた、と言っていたが
予算と手間の関係で結局俺にしかチョコレートを作れなかった
・SA(サドンアタックというゲーム)の仲間達と仲が良かったのだが、
ゆいかがそちらと通話することは皆無で、四六時中俺と遊んでいた
こういうことを踏まえ、俺は次の段階にシフトしていくことにした。
落とす。付き合う。
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:43:39 ID:lKIOMG35F
正直ここまでくれば、普通なら外堀は完全に埋まったも同然で、
告白をしても勝率は100%に近い物だろう。
しかし彼女の場合、何かが違う。
前述した「違和感」に近い物が、まだあったのだ。
でも考えてみれば当然でもある。
彼女が「人を信じられない」という以上、
人を信用できなくなる何かが起こったのだろう。まずはそれを聞くことにした。
いつも通り遊びに遊んだ後の、寝る前の通話タイム。
眠いこともあり、ゆいかの深層心理に近づける絶好の機会だ。
俺「前に人を信じられないっていってたけどさ」
ゆいか「うん」
俺「何かあったの・・・?」
深刻そうなニュアンスを醸し出しつつ、探る
ゆいか「んー・・・別に・・・」
俺「聞かせてよ。ゆいかのこともっと知りたい」
ゆいか「・・・・」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:44:43 ID:lKIOMG35F
そして、彼女は話してくれた。
過去に3.4度ネット恋愛の経験があり、ほぼ全員が1か月程度しか持たなかったこと。
その中のほぼ全員がまともな人ではなく、メンヘラやニートばかり。
故にまともな付き合いにはならなかったこと。
ゆいか「だから人が信用できない。異性が信用できない」
俺「そっか。現時点で俺のこと、信用できない?」
ゆいか「いや?そんなことないよ」
俺「んじゃおっけー。俺この先ずっと、ゆいかにとって、この存在で居続けるから安心していいよ」
決まった。俺の人生で10本の指に入るレベルで、華麗に決まった。さぁ惚れろ。
ゆいか「あー・・・うんw」
・・・?あれ。リアクション薄くね?
もうほら、告白とかしちゃってきてもいいんだよYOU。
俺「お前が今楽しいのであれば、俺はずっとその楽しさを提供し続ける、ゆいかにとってのピ工口でありつづけるからさ」
ほら。好きだろマクドナルド。食いついてこいよ。
ゆいか「・・・・」
俺「・・・・」
俺「・・・・ゆいか?」
ゆいか「zzzz」
寝てた。ファック。
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:45:37 ID:lKIOMG35F
そんなこんなで、日常的にべったりと俺に張り付いてるゆいかだったが
男女の関係になれないまま、3月を迎える。
無論その間も、一緒にアニメを見たり、DVDを見たり、ネトゲをしたりと仲睦まじく過ごしていた。
何度か別の彼女が家に来たり、俺が行ったりしてゆいかを放置する日があったが
家に帰ると帰宅を待ちわびた犬のように、俺にすがってきた。かわいらしい。
そんなある日。突然改まったように名前を呼ばれる。
ゆいか「ねぇ!」
俺「ん?」
ゆいか「あのさ・・・」
俺「えっ なに?w」
ゆいか「あのさ・・・・」
俺「・・・?」
ゆいか「私と、付き合ってください!」
俺「・・・!?」
・・・・えっ?いや、そうなんだけど、え?唐突すぎね?え??
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:46:20 ID:lKIOMG35F
ゆいか「・・・・とかねーwwwどきっとした?w『告白ゲーム』でしたあああw」
俺「・・・・やられたあああああ!」
くだらねー!マジでくだらねー!不覚にもドキッとしちゃったよ。おい。
ゆいか「ドキっとしたでしょ?w最近仲間内で流行ってる遊びでさーw」
俺「・・・あぁ、はい、そうですか・・・やられた。やられました」
ゆいか「ドキッとするよねーw」
俺「くだらねーww」
ゆいか「www」
俺「・・・なぁゆいか」
ゆいか「ん?」
俺「俺と付き合ってくんねーかな。本気で」
ゆいか「・・・ちょ・・・ちょwwやばいねこれww」
俺「だろwww結構やばいよなこれww」
ゆいか「めっちゃドキッとしたww」
俺「同じく、めちゃくちゃドキッとさせられたわw」
ゆいか「わかっててもこれだもんねw」
俺「俺知らなかったうえに、『本気で好きだと思ってるお前から』の告白だったもんで、
一瞬頭真っ白になったわw」
ゆいか「wwwwww」
俺「(・・・?)」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:47:52 ID:lKIOMG35F
実は「落とす」と決めてからというもの、
こういう感じで会話の端々に
「俺はゆいかのことが好きなんだー!」
って言葉を混ぜ込んでる。
できるだけナチュラルに、ハードに。
普通なら「そのすきって異性としての好きなのかな///」とかなったり
「私も好きだよーw」とか返ってくるもんだが、いかんせんリアクションが薄い。
まだ足りぬと申すか・・・もう一カ月近くたつぞ・・・。
正直リアルでの大学の課題やレポートを完全に放置してるだけあって、あせっていた。
長期戦にも、ほどがある。
次の手を打つことにした。正直、最終武器である。
いつも通りの寝る前のスイーツ(笑)な会話タイム。
いつもなら「ほんとゆいかといると楽しいわ」
「私も、楽しい。こんな楽しいこと今までにない」とか
そんなあまあまなやり取りを交わしあいつつ、幸せな脳味噌で眠りに就く。
が、今日は違う。平和な毎日は終わりだ。
勝負をつけにいく。最終武器の威力、とくとあじわえいっ
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:48:39 ID:lKIOMG35F
俺「・・・なぁゆいか」
ゆいか「んー?」
俺「俺なんかした・・・?」
ゆいか「・・・えっ?」
俺「俺、お前になんかしたかな?」
ゆいか「え?え?なんで?」
うん。正しいリアクション。
俺「最近さ、楽しいよ。俺はすごく、楽しい。ほんと幸せだって思ってる」
ゆいか「うん。それはわたしm
俺「お前おかしいじゃん」
ゆいか「え?」
これぞ最終兵器。その名も「言いがかり作戦」。
俺「俺はお前と毎日遊べて本当に幸せだ」
俺「でも最近、お前態度がおかしい」
俺「突然口ごもったり、なんかよそよそしかったり」
俺「俺なんかした?」
言っておくが、完全な言いがかりである。
俺自身、そんなことは微塵も思ってない。
ゆいか「え・・・いや、そんなことないよ?」
俺「ならなんで態度がおかしいときがあるわけ?すごい、違和感しかないよ」
ゆいか「なんのこと?」
俺「うまく言葉では伝えられないんだけど、明らかに最初と違う」
ぼかしつつ、あいまいに。
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:49:44 ID:lKIOMG35F
ゆいか「どのへんが・・・?」
俺「なんか全体的にだよ。すごい、態度がかわってる。なんか取り繕ってるっていうか、無理してるっていうか・・・」
俺「わかんないんだけど、全然違うじゃん。俺なんかした?」
ゆいか「そんなことないよ・・・」
俺「なんかしたなら、正直に教えてよ。別になんとも思わないし」
俺「そんなわからないことで避けられるのは、嫌だ」
ゆいか「・・・」
俺「言いにくいかもわからんけど、教えてくれ。頼む」
俺「なんで俺のこと避けてんの・・・?」
伝家の宝刀「なんで俺のこと避けてんの?」
繰り返すが、そんなことを思ったことなど一度もない。
ゆいか「そんなことない・・・」
俺「おかしいじゃん!めっちゃ避けられてる感あるよ!」
俺「俺マジで何かした・・・?お前に嫌われるようなこと、したかな?」
ゆいか「してない・・・」
俺「じゃあなんで避けてるんだよ」
ゆいか「避けてないよ・・・」
俺「どっかで遠ざけてるじゃん」
俺「俺のこと、嫌い?」
全てはこの一言のために。最終兵器の真意である。
ゆいか「・・・そんなことない・・・!」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:50:48 ID:lKIOMG35F
キツツキにおびき出された虫のように、
彼女の口から、聞きたかった台詞が吐露される。
ゆいか「そんなことないよ。お前のこと避けてたら、私ずっと一緒にいない!」
ゆいか「お前といるとほんとう楽しい。だからずっと一緒に居る。わかるでしょ?」
俺「でも・・・」
ゆいか「避けてない。本当に避けてない。むしろ、もっと一緒に居たいって、お前が足りてない」
俺「・・・」
ゆいか「お前ともっとずっと一緒に居たいって、本気で思ってるよ」
あと一押し
俺「俺のこと嫌いなんじゃねーの・・・?」
ゆいか「ちがう・・・ちがう・・・」
ここでゆいか泣きだす。
予想以上の効果で、俺氏、通話口の向こうでしたり顔。
俺「じゃあなんで最近避けられてたんだよ」
俺「俺が何かしたってことじゃん!教えてよ!何が気に食わない?何が嫌いなん?」
ゆいか「・・・ちがう・・・ちがう・・・(号泣)」
これなんてドラマ?
まぁ少女は得てして、こういう漫画やドラマのような掛け合いが好きなので、
ここは茶化さず、全力で乗ってあげる。
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:51:41 ID:lKIOMG35F
俺「ちがうってなんだよ・・・俺、わかんねーよ・・・(苦笑)」
ゆいか「ちがうの・・・ちがう・・・(号泣)」
俺「聞かせてよ。ゆいかの気持ち。頼む・・・・」
ゆいか「・・・・」
ゆいか「・・・きなの・・・」
きたー(゚∀゚)ー!
俺「・・・え?」
THE難聴系主人公
ゆいか「すきなの!お前のことが!すき!」
俺「・・・は?」
ゆいか「すき・・・!だから・・・!好き・・・!」
俺「・・・・・・」
その一言が聞きたかった(BJ)
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:53:09 ID:lKIOMG35F
俺「でも、、、最近・・・」
ゆいか「それは、多分、わかんないけど、好きだから・・・」
俺「・・・・」
ゆいか「お前のことが好きで好きで仕方がなくて、だから避けてたかも・・・」
俺「・・・・なんで避けんだよ」
ゆいか「怖い・・・気持ちを伝えるのが・・・怖くて・・・」
俺「・・・」
まだだ。まだあせってはだめだ。
ゆいか「ごめん・・・避けてたつもりはなかった。」
ゆいか「私はお前が好き。一緒に居たいと、思ってる」
ゆいか「だから、勘違いしないで」
俺「・・・・」
ゆいか「・・・・寝るわ。じゃあね」
ここだー!!!
俺「待て」
ゆいか「!」
俺「俺の気持ちぐらい聞いて寝ろや」
ゆいか「・・・・」
俺「正直、びっくりした。意外だった。嫌われてると思ってた」
ゆいか「・・・・」
俺「俺お前に避けられてると思ってた。だから、その、意外だった」
ゆいか「・・・」
俺「俺も、その、好きだから・・・。好きだ」
ボールを相手のゴールにシュゥゥゥゥゥ!!!!
俺「俺もゆいかが好きだ。大好きだ」
俺「だから、その、付き合ってくんねーかな」
決まった・・・!長かった・・・!この一か月・・・マジで長かった・・・あぁ・・・光が・・・
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:55:35 ID:lKIOMG35F
ゆいか「・・・・・無理」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:56:26 ID:lKIOMG35F
俺「え?」
素のリアクションwwwwえ?www
ゆいか「・・・・ごめん無理」
俺「・・・・」
んんんんんーーー???wwww押しが足りないのか?www
俺「俺は本気でお前が好きだ。付き合ってくれ」
二度目の告白
ゆいか「・・・・無理」
二度目の玉砕
俺「付き合え」
三度目の告白
ゆいか「無理」
三度目の玉砕。
よっし そろそろ意味わかんねー。ラブライブ見て寝よーかな。
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:57:04 ID:lKIOMG35F
ゆいか「無理なの・・・私は・・・」
俺「・・・俺のこと嫌い・・・?」
ゆいか「・・・違う・・・」
俺「じゃあなんd
ゆいか「私はお前とは付き合えない・・・」
俺「・・・・!!」
そして号泣するゆいか。
黙り込む俺。EDは近い。
ゆいか「…私はお前と付き合う資格がない・・・」
俺「・・・・」
そして彼女の口から、「ゆいか」がどういう人間なのか。
その半生がどういったものなのかが、ゆっくりと、切々に語られる。
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:57:55 ID:lKIOMG35F
「私は・・・私の家庭は母子家庭で、
実は、ひでお(父親の名前)とお母さんは籍すら入れてない。
ひでおと、お母さんの不倫の間に生まれた子が私。
お母さんは水商売をしながら私を育ててて、ひでおは養育費もいれてくれない人だった。
そんな状況で、お母さんは仕事をやめて、アルコールに逃げて、アルコール依存症になった。
家はあれてたよねw本当、荒れてた。
私が中学校2年の頃、そんな家に嫌気がさして、家出してた。
初体験、まだだっていったじゃん?
あれ嘘。私の初体験は、家出したときに泊めてくれた人が初めての相手。
泊まるとこも、お金もなかったから、全部体を売ってなんとかしてた。援工も沢山した。
お母さんは仕事もいかずに、おばあちゃんの支援と、生活保護で、アルコールを浴びながら生活しててさ。
飲酒運転で二回、事故起こして免許なくなるぐらい、荒れてたんだよね。私のことなんて見てなかった。
そんな状況で、ネットを知った。居場所がなかった私ははまって、ひきこもるようになった。
ここなら、私を必要としてくれる人が沢山いるって思って、あざとくやってきた。
男と付き合った回数、数回とか言ってたのも、嘘。
2桁は余裕で越えてる。短いのもあったし、同時進行なのもあった。
ホストとも付き合ったし、ヤクザとも付き合った。メンヘラやひきこもりもいた。
そういう生き方で、ずっとやってきた。
そんな状況で入った高校なんて続くわけがなくて、すぐやめて、ひきこもりの生活に戻った。
男を騙して、囲わせて、必要とされることが楽しくて、それを繰り返してた。
それが今の私。汚れてるよねw」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)20:59:32 ID:lKIOMG35F
壮絶だった。
確かに、まともな人生を歩んではねーな、という確信はあった。
しかし中○生にして、援工をするような状況が、現代の日本でありえることが衝撃的だった。
誰かうちに泊めるので俺に初体験をささげてください。
ゆいか「だから私は、お前とは付き合えない。
すごくまともな人生を歩んでるお前とは、付き合えない」
俺「・・・」
まぁ全然歩んでないんですけどね。ネットのアングラで遊んでるようなクズですはい。
ゆいか「ごめんね。こんな汚れてて。ごめん。。。だから、つきあえn」
俺「・・・本心じゃねーじゃん」
ゆいか「えっ」
THE説教系主人公
俺「付き合えないって、俺から逃げてるだけじゃん」
俺「確かに俺とお前の人生は、正反対かもしれん」
俺「でもお前はそんな不憫な人生に嫌気がさしてて、変えたいって思ったからこそ」
俺「人に期待して、人を求めてたじゃん」
俺「俺がその人だわ」
俺「退屈なら、楽しませてやる。寂しいなら、傍にいてやる。辛いなら、なんとかしてやる」
俺「俺とは違う人生を歩んできたお前だからこそ、俺には見えない視点で見えるものがある」
俺「俺にとって、そんなお前の視点は、必要なものなんだわ。」
俺「俺が必ず幸せにするから、安心してついてこい」
俺「俺と、お付き合いしてください!」
・・・・・や、やったか?
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)21:00:12 ID:lKIOMG35F
ゆいか「・・・○○!(俺の名前)」
俺「!! は、はい」
ゆいか「私と・・・・付き合ってください!」
俺「・・・おう。ぜひよろしくお願いします」
こうして、一か月に及ぶゆいか攻略戦は、幕を下した。
この通話の裏で、事情を知るリア友と
「やべぇwww今の状況まじドラマwww映画化余裕だわww」
とはしゃいでたことは、言うまでもない。
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)21:00:46 ID:lKIOMG35F
さてさて、城というものは、攻め落とすより、守り抜くほうが大変なように。
高級車は、買うことより、維持するほうが大変なように。
付き合うまでに一カ月を要した、このゆいかという子。
付き合ってからが、大変だった。
付き合いだしてからというもの、
その人間性の酷さ・稚拙さ・未成熟さが、目に見えて目立ってくる。
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)21:02:49 ID:lKIOMG35F
まず、相手の気持ちを考えれない。
年下、ということもあるが、それにもまして、酷い。
俺がプレゼントしたものは平気で無くし、
テレビでアイドルを見るたびに「かっこいい!こんな人と結婚したい!」なんて発言は日常茶飯事。
俺都合で動いてくれることなんて全くなく、自分のやりたいことに付き合わないと不機嫌に。
そして話を聞かない。聞けない。
「しね」「うぜぇ」「だりぃ」など口が悪いのを注意しても、スルー余裕。
手癖が悪い(ゲームなどでいら立つと、机を叩く。すごい頻度で)ので、
やんわりと注意してみても、まぁスルー余裕。
そして一番問題なのが
二枚舌+男癖が悪い
男との交友がとにかく広く、そしてルーズ。
課題や私用で家をあけると、すかいぷちゃんねるや、
斎藤さん(スマホアプリ)といったものを利用し、見知らぬ男性と遊ぶのは当たり前。
夜から明け方にかけて二人っきりで話すことも当然のように。
他の男性に声をかけて、服や物を贈り物として貢いでもらうことを、なんの抵抗もなくさらっと行う。
そしてそれを、隠す。言及しなければ、隠し通す。
言及すると、やましいと思う所はあるのか、最初は隠し、徐々に白状する。
俺「昨日夜お前寝るっていったあと、すかいぷ一瞬オンラインになってたけど、起きたんだ?」
ゆいか「え?寝てたよ?」
俺「・・・?めっちゃオンラインだったけど」
ゆいか「あー・・・少し起きてパソコンしたけどすぐ寝た!」
俺「・・・お前ネトゲのキャラクターめっちゃレベル上がってね?」
ゆいか「・・・昨日そのとき少しやって・・・」
俺「少しってレベルじゃねーけどw」
ゆいか「レベル上げてもらってたんだ」
俺「あー、○○くんに?」
ゆいか「・・・うん」
俺「それで朝まで話してた、とw」
ゆいか「・・・うん」
こんなことは日常茶飯事だった。
そのたびに
「何をしてもいい。束縛する気もないし、
お前は自由に行動していい。だけど、俺に嘘だけはつくな」
と言い聞かせた。
わかった、といっていたが、結局最後まで虚言癖が治ることはなかった。
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)21:03:37 ID:lKIOMG35F
そんなゆいかの虚言癖や男癖の悪さ、
考え方の未成熟さなどに嫌気がさしつつも、付き合いは続けた。
最初こそ「落とす」という目標を立て、遊んでいたものの
彼女と接するうちに、彼女の話を聞くうちに「情」のようなものが湧いてたのかもしれない。
彼女が真摯に向き合ってくれてたなら、俺も真摯に向き合えてたかもしれない。
そして4月になり、
春休みが終わり、療養期間含めた、俺の長期の休みが終わりを告げた。
今までゆいかに四六時中つきっきりだった俺の生活は、元の学生生活に戻ることになる。
俺もできるだけ彼女に連絡はとるようにしてた。
朝起きてから、講義の合間、新歓の合間、帰宅してから。
しかし、彼女には、それでは足りなかったようだ。
男遊びが、加速した。
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)21:04:28 ID:lKIOMG35F
まず通話が繋がらないことが増えた。
かけても、出ない。もしくは、拒否されて、ラインで「なに?」と返ってくる。
そして帰宅してLINEをいれても生返事が多くなる。
返信が遅く、既読すらつかない。返ってきても「あーねw」「へーw」「ふーんw」等など。
会話のキャッチアンドキャッチ。
夜「寝るね」と通話する機会が激減した。
彼女がその間何をしているのかは、知る由もない。
が、全てツイッターで筒抜けだった。
俺も元々異性に関してはルーズな性格である。
ルーズなもの同士、相手が何をし、何を考えて行動するのかは、大体予想がつく。
彼女が俺には非公開・内緒にしているツイッターを、
知り合い頼りでフォローさせ、裏で閲覧させてもらっていた。
出るわ出るわ。男遊びの数々。
俺に寝る、といっていた時間は生主や他のゲーム仲間と個通で楽しみ
「寝てた」といっていた時間は見知らぬ誰かとの交友を楽しんでいた。
ふむふむ。
そんなことを俺が把握してるとは微塵も知らないゆいかは、
男遊びを止めることはなかった。
俺「ゆいかー」
ゆいか「ん?」
俺「俺になんか隠してることとか、ないよね?」
ゆいか「え?wないないw」
俺「嘘とかついてないよね」
ゆいか「嘘つかないっていったじゃん。信じてよw」
俺「おっけー!」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)21:05:24 ID:lKIOMG35F
そして先日、終焉は唐突に始まる。
相変わらず反応の薄いラインをしていた矢先、20時半ごろである。
ゆいか「洗濯して寝るわ。おやすみw」
20時半ですが・・・!?
これはきなくせぇwwwと思いつつも「おっけーおやすみー☆」と返信。
そして、行動を開始する。
まず数十分後に、電話番号あてに通話をかけてみる。
1.2コールで拒否。拒否!?
放置ではなく、拒否だ。おそらく、通話をかけることで困ることがあるのだろう。
誰かとLINEで通話してるとき、番号の通話がかかってきたら切れちゃうしな。
次にツイッターチェック。
真黒。
東京に住むイケメンと、仲良く通話中でした。
ゆいかにメッセージを送る。
「お前今、自分が何してるか俺に言える?」
返信は、ない。そりゃそうだろう。通話中だしな。
しばらく彼女の反応を待つことにした。
リア友には「終焉がくるぞw」とラインを残し、待つことに時間。
ゆいかからメッセージが届く。
ゆいか「ごめん 寝てたw」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)21:06:03 ID:lKIOMG35F
寝wwwwてwwwたwwww
あなたの睡眠はずいぶんアグレッシブなんですね^^
と返したい気持ちを抑えつつ
電話をかける。なぜか数回拒否られたあと、出た。
俺「うーっす」
ゆいか「なに?」
俺「今なにしてたの?」
ゆいか「だから寝てたっていったじゃん」
俺「ずっと?」
ゆいか「うん」
俺「ほんとにずっと?」
ゆいか「・・・そりゃ少しツイッターとかチェックしてたけど」
俺「誰かと話したりしなかった?」
ゆいか「話してないし!なにがいいたいの!?」
俺「ほんとに誰とも話してない?」
ゆいか「寝る前に少しだけ、懐かしい友達からかかってきたらから話しただけだよ」
俺「少しだけ?w」
ゆいか「なにがいいたいの?」
ゆいかさん、なぜかキレ気味である。
俺「コマさん(ツイッターで見た、話したであろう人の名前)」
ゆいか「・・・・はぁー(ため息)」
俺「話してたよね」
ゆいか「だから?別れる?」
俺「別にいいけどw」
ゆいか「わかった。さよなら」
通話終了。
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)21:06:45 ID:lKIOMG35F
こうして、俺とゆいかによる、二か月の死闘は、幕を閉じた・・・・
が、ここで終わらせるには、この二か月がもったいない。
倍返しだ、と。
俺は彼女に対して、個人情報を幾度伝えていない。
しかし彼女は、この二カ月を通してあらゆることを俺に教えてくれた。
住んでるとこや、名前はまだ軽い。
そのかわいい声を発する本人の、隠した部分のない顔写真。
そして、スッピン寝起き写真。
乱れに乱れた、ゆいかの音声データ。
伏せられた過去や、ゆいかの生きる場所である、ネット上での親しい友人や、ゆいかの囲い達。
これらの情報を駆使して、できることは多い。
顔写真に関しては、非常に大きい。
正直、深海に住んでるの?と問いたくなるご尊顔だ。あのかわいい声で。
ここまで書いてあることは、事実であり、
仕返し、というものの前哨にすぎない。
とりあえず彼女を囲むメンバーに、彼女のご尊顔を公開したいと思う。
皆のアイドルとして生きる彼女が、その後その場でどうなるのかは、知るところではない。
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)21:06:56 ID:lKIOMG35F
すかいぷちゃんねる、という場所にいる人間の大多数は
本当にカスばかりだ。俺がこの二カ月で学んだことである。
ネット恋愛に淡い期待を抱く人も、ここには少なからずいるだろう。
確かに、中にはまともな人間もいる。しかし、ごく少数だ。
ネット恋愛()を成就させたいと思ってる人がいるのであれば
やめたほうがいい。その気持ちを、ぜひ、外に向けていただいて
まともな恋愛をしていただきたいと、俺は切に思う。
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/04/12(土)21:20:14 ID:PUosxa21P
乙
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